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脳波検査とは

脳には、約140億個もの神経細胞があり、その個々の神経細胞は微弱な電位を発生することによって互いに情報をやりとりしています。脳波検査とは、頭皮上に電極をつけてその微弱な電位を記録する検査です。脳の神経細胞が発生する電位は非常に微小(数十μV)なため、脳波計で100万倍程に増幅して波形を記録します。こちらから電気を流したりする検査ではなく、みなさんの脳の電気活動をキャッチしているので痛みはまったくありません。また、脳への影響もありませんのでご安心ください。

どんな時に脳波検査をするのか?

脳波検査は、大脳機能をリアルタイムにとらえることができる検査です。脳の構造が全く変化していなくても、機能(働き)が低下している時や異常な信号を発している場合があります。そのような疑いが考えられる時に脳波検査を行います。

例えば、

・てんかん・頭部外傷・脳腫瘍・脳死判定

などのときに検査をします。

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「脳波の基本」

正常成人の脳波

成人の正常脳波とは、正常な成人で安静覚醒閉眼時(ベッドに仰向けに寝た状態で、起きたまま眼を閉じている状態)に出現する脳波を基本に考えます。

成人の正常脳波の特徴は以下の通りです。

  1. α波とβ波が主要成分を示し、わずかのθ波以外の徐波は認められない。
  2. α波は後頭部優位に出現し、10Hz前後で50μV前後のα波が律動的に現れる。振幅は一定ではなく徐々の高くなったり低くなったり(漸増・漸減現象)を、繰り返す。
  3. α波は、開眼、又は感覚刺激、精神的活動などで抑制される(α-blocking)
  4. 左右対称部位の脳波において、振幅で20%以上、周波数で10%以上の差は認めない。
  5. 棘波・鋭波などの突発性異常波が出現しない。
脳波の賦活法

脳波室では、安静時の記録の他に、賦活(脳に刺激を与えること)をしています。
これは、安静時の記録では不明であるか軽度にしか存在しない脳波異常を発現させ、あるいは顕著に出現させるために行うためのもので、主に下の操作をしています。

● 開閉眼
眼を開けたり閉じたりしてもらいます。
開眼によりα波が減衰すること(α-blocking)を確認します。

● 光刺激(PS)
患者さまの眼前15~30㎝離れたところから光を点滅させます。
光原性てんかんでは突発性異常波が出現する可能性が高く、特に有効な方法です。

● 過呼吸(HV)
3~5分間、少し速めの深呼吸(1分間20~30回)を行います。
てんかんでは、この賦活によって異常波が出現することが多く、最も有効な方法として広く用いられています。

場合によっては、睡眠時の脳波を記録することもあります。それは、てんかんの異常脳波は覚醒から睡眠に移行するときに出やすいからです。

脳波検査は、賦活をかけることによって脳に異常が生じたり、痛みを伴ったりする検査ではありませんので、安心して検査をお受け下さい。