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精神機能の障害に対する援助法 その8 ~高次脳機能障害とチームアプローチ~
今まで7回を通して、高次脳機能障害について述べさせていただきました。今回は、そのまとめとして「高次脳機能障害とチームアプローチ」をテーマにご紹介したいと思います。
近年、チーム医療の重要性が指摘されていますが、医療職に限らず、職業、社会あるいは地域に関わる専門職を含め包括的に関与することがここでは特徴的となります。
チーム構成メンバーとして、以下のものがあげられます。
チームアプローチの内容
高次脳機能障害といっても、個々の患者さまによって症状は様々です。そのため、どのような問題があるか初期に評価する必要があります。その上で、目標を立てその実現に向かってプログラムを作成することになります。また、どの職種がどのようなアプローチを行うか、職種毎の重複・不足、あるいは職種間で目標にずれが生じないように適切にチームを運営するように心がける必要があります。
各職種の業務内容を、以下にご紹介します。
以上が、チームアプローチに関する内容となりますが、医療サイドから地域への連携という意味も含め、社会資源、就学・就労に関する内容も一部ご紹介したいと思います。
特に近年、頭部外傷などによって高次脳機能障害を呈する若年者が増えてきており、就学・就労に関わる問題がマスコミでも大きく取りあげられています。
以下に、主な社会資源を紹介します。
以下に、就学・就労の流れを紹介します。
以上で今回のリハビリテーション講座を終わります。
次回は、新テーマにてリハビリテーション講座をおおくりしたいと思います。
(参考・引用文献)
- 1)江藤文夫:高次脳機能障害のリハビリテーションver2.CLINICAL REHABILITATION.p200-203,228-229,医歯薬出版,2004
- 2)鹿児島高次脳機能研究会:市民のための高次脳機能障害:p20,2005
- 3)小川浩:高次脳機能障害に対する社会支援の実際~就労支援の現状と課題~:高次脳機能障害を有する人の暮らしを支える.OTジャーナル40(7):699-702,2006
- 4)小原眞知子:高次脳機能障害の復学支援のあり方:高次脳機能障害を有する人の暮らしを支える.OTジャーナル40(7):703-706,2006
- 5)本田哲三:高次脳機能障害のリハビリテーション実践的アプローチ.194-195.2005