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精神機能の障害に対する援助法 その7 ~認知症のリハビリテーションと対応法~

今回は、精神機能の障害に対する援助法の7回目として「認知症のリハビリテーションと対応法」をテーマにご紹介していきたいと思います。

「認知症」は、記憶の障害、日時の見当識障害、生活上の実行機能の障害などを中核症状とし、時間におけるつながりがわからなくなったり、周囲の状況や人々を理解できなくなったり、順序立てて考えて行動することが出来なくなったりする病気です。

しかし、環境を整えれば、保たれている機能や能力を発揮できるとしたら、援助者がその人に合わせて環境を調整することが重要になります。認知症の方が、安心して、安全に、快適に暮らすためには、適切な環境調整と介入が必要になります1)。

以下に、日常生活上で観察される症状とその対応方法を紹介します。


認知症予防として、以下のものがあげられます。

認知症に対するリハビリテーションとしては、以下のようなものがあげられます。

以上で今回のリハビリテーション講座を終わります。

次回は、「高次脳機能障害とチームアプローチ」をご紹介したいと思います。

(参考・引用文献)

  • 1)守口恭子:認知症の作業療法における環境調整のポイント.OTジャーナル 40:p100−105,2006.
  • 2)12人の研究者・医師らが語る 元気に生きる本.東洋医学舎p4,25,26.
  • 3)中野 今冶、水澤 英洋:よくわかるアルツハイマー病−実際にかかわる人のために−.永井書店.2004,p11ー12,271ー279.