トップページ > 先端医療講座 > 詰め替えボトル使用に際しての注意点
詰め替えボトル使用に際しての注意点
現在、環境問題の観点から少しでもゴミとして出さない様にと、いろいろと考えられ実行に移されています。シャンプーやリンス、洗剤などの詰め替えボトルの使用も、その中の一つです。
ゴミを減らすという事からいえば、とてもいい事なのですが、気を付けておかなければならないことがあります。今回は、そのボトルの詰め替えの際に注意することと細菌の豆知識に紹介します。
ボトルの詰め替え方法

1.一旦」、全部使いきる
2.容器の中をきれいに洗う
3.乾燥させる
4.詰め替え用の液を入れる
なぜこのようにするかというと…
液が残った状態の容器に新しく詰め替え用の液を継ぎ足すことを繰り返すと、容器に残った水分によって、緑膿菌などが繁殖する可能性があるためです。
★空の容器をもう一本予備にもっておき、使用している間はもう一本をきれいに洗い、乾燥させておき、それを交互に使うようにするといいでしょう。
★なるべく早目に使い切り、「細菌が繁殖することがあるのだ」ということを頭において、清潔に使いたいものです。
細菌の豆知識
MRSA (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌) |
緑膿菌 セラチア属等 |
|
---|---|---|
特徴 | ※乾燥に強い MRSAの菌液を乾燥した滅菌シールにシーツ片当たり100000個添付し、25℃で乾燥放置し、生菌の推移を検討した例では、乾燥25日後でも生存しているとの報告もある。 |
※湿潤環境に繁殖しやすい 私たちに生活の中では洗面所、お風呂場、台所等の水まわりに特に気を付け、清潔にしておく必要がある |
感染源 | 人の鼻腔や、時に皮膚に定着しており、媒介物や食物を汚染する | 至ることろに存在する。 |
伝播 | ※人同士の接触、くしゃみ、汚染された環境との接触を介して水平感染が起こる。 ※院内感染が起こりやすい |
※特に病院の流し、呼吸器系器具、水泳プール、水治療のための渦流浴沿槽、生野菜、人の皮膚や粘膜などの湿潤な場所に多い。 ※皮膚や粘膜表面への菌の定着が感染に重要になる。 |
その他 | 最近は、多剤耐性緑膿菌(MDRP)が問題になっている。 |