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ストレス(第2回)…ストレスとは何か
「最近ストレスがたまってるなぁ」とふだん何気なく使っている「ストレス」という言葉は、そもそもどんなものなのでしょう。
ストレスを簡単に言うと「刺激を受けた時に生じる、心や体のつがみ」のことです。
正確には、その原因となる刺激や出来事をストレッサーといい、心身のゆがみをストレスと言います。
ストレッサーには、対人関係、睡眠不足、騒音、など様々なものがあります。1)
ストレッサーの種類
物理的ストレッサー | 温熱、寒冷、気圧などの気象の変化 |
環境的ストレッサー | 騒音、照明、たばこなどの空気汚染、振動 |
社会的ストレッサー | 仕事が忙しい、残業、夜勤、重い責任、借金 |
肉体的ストレッサー | 病気、けが、不規則な生活、睡眠不足、疲労 |
精神的ストレッサー | 家族などの病気や死、失恋、解雇、倒産、挫折 |
人間関係ストレッサー | 職場や家族・親戚・近所・友人のトラブル |
ストレスがもとで起こるストレス病には「心身症」「うつ病」「神経症」などがあげられます。
良いストレスと悪いストレスと違いがあるの?
とにかく悪者あつかいされがちなストレスですが、実は善玉にも悪玉にもなりえます。
良いストレスと悪いストレスを分ける要素の一つとして、その人の考え方があります。
例えば、ある仕事を任せられたとき、自分は期待されている、それに応えられる能力を持っていると考えられれば良いストレスになります。
しかし、自分だけ不当に働かされている、それをこなす能力がないと考えれば悪いストレスになります。
同じストレスでも当人次第で良いストレスにも悪いストレスにもなります。
まったくストレスのない人生では無味乾燥であるように、ストレスによる緊張も、人が活発に活動するためにはある程度必要なものです。
しかし、良いストレスでも、それが強すぎたり、長期に渡ると悪いストレスに変わることもあります。
ストレスは「個人の資質」と「刺激の資質」の相対的バランスによって決まります。
(参考文献)
- 山本晴義:職場で出来る・家族で出来るあなたのメンタルヘルス,p4-5
- 斎藤茂太:疲れたハートのメンテナンス ストレス解消BOOK,東京法規出版,p2-3