摂食・嚥下障害について
はじめに
食事とは私たちが生きていく上で必要不可欠な存在です。
ということで、今回から6回予定で、食べ物や飲み物を食べること飲み込むことの障害であります摂食・嚥下障害についてお話をしていきたいと思います。
では今回は、摂食・嚥下障害について説明をします。
1.摂食・嚥下障害とは
摂食・嚥下障害とは簡単に言いますと上手にご飯や水を飲み込むことが出来なくなることを言います。
皆さんの周りの方で
- 食べ物が口からポロポロとよくこぼれてくる。
- 水などを飲んだときによく咳き込む。
- 食べた後に胸焼けがする。
という話を聞いたことがありませんか?このような症状が頻繁に起こった場合は摂食・嚥下障害が疑われます。
では、何故「摂食・嚥下障害」は怖いのでしょうか?
摂食・嚥下障害になると上手に飲み込むことが出来なくなり、通常は口から胃に運ばれるはずの食べ物が口から肺に入ってしまう恐れがあります。
この現象を誤嚥と言います。
誤嚥は肺の炎症を引き起こします。肺は私たちが生きるために必要不可欠な呼吸を行う器官です。なので、肺に炎症が起こると呼吸になんらかの障害が起きて最悪の場合、死に至ることもあります。ちなみに肺炎は現在、死因の第4位となっています。
2.摂食・嚥下のしくみ
摂食・嚥下とは5つの段階に分けることが出来ます。
- ①先行期:食べ物を見て、口まで運ぶ段階です。
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- ②準備期:食べ物を噛んで、飲み込みやすい形に整える段階です。
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- ③口腔期:食べ物を舌でのどに送り込む段階です。
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- ④咽頭期:食べ物を咽頭から食道へ「ゴックン」と飲み込む段階です。
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- ⑤食道期:最後に食べ物を食道から胃へ運ぶ段階です。
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おわりに
今回は、摂食・嚥下障害の簡単な説明と内容についてお話をしました。
次回は、摂食・嚥下障害があるかないか判別できる簡単な評価法についてお話をしますのでよろしくお願いします。
参考・引用文献
- 脳卒中の摂食・嚥下障害 第2版 藤島 一郎