トップページ  > 先端医療講座 > 小児リハビリテーションについて ~小児と言語~

小児と言語

はじめに

子供の言葉の発達には個人差があります。
よく相談で「2歳になるけど言葉が増えない・・・」や「3歳になるけど二語分が出ない・・・」など様々な相談を受けます。
今回は、簡単な言語の正常発達と言葉を育む上手な接し方についてお話したいと思います。

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1.発語のめやす

※早い子は一歳頃から言葉を話し出します。
※三歳頃まで発話が無いが、徐々に話し出す子もいます。
1~3歳は個人差が目立ちます。
発達を心配しすぎにも注意が必要です。

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2.関わり方

Ⅰ 発音が間違っていても、強い否定はしない

子 「“ちゃいこ”大きいなぁ」

親 「“ちゃいこ”じゃなくて“たいこ”!!!」

発音の間違いをそのままにしていると、大人になってもそのままじゃないのか…と心配になっていませんか?
言葉の獲得には段階があり全ての発音が可能になるのは、6~7歳です。
そのため、過度な注意は子供が混乱を招き、発話意欲が低下するだけです。

さりげなく正しい言葉を言いながら、二人で共感してみましょう。
そして、子供が言った言葉に沢山の言葉を添えて返すのもいいかもしれません。
その他にも・・・

など様々です。

Ⅱ 子供が興味を示した時に沢山の声かけをしてあげる。

子「ブーブー(車で遊んでいる)」

親「ほら。パパだよ!パパって言ってみて!!」

なんとかお話をしてほしいから言葉で話すのを強制したり、ママやパパと言ってほしいから、「ママですよママって言ってみて!」や「この人だーれだ?」など何度も質問をするけど、子供は無反応という経験はありませんか?

子供と過ごす時間がなかなか大変なお父さん。だからと言って他の遊びに夢中になっている時に「パパ」という言葉には反応しません。
子供がお父さんが帰ってきたなどお父さんに注意が向いたときに自然に「パパだよ。ただいま。」と言ってあげる方が効果的だと思います。

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おわりに

子供に言葉を覚えてもらうのは大変な事です。
だからこそ両親が肩に力を入れて頑張るのでなく、楽しい雰囲気作りこそが子供が言葉を覚える一番の環境だと思います。

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参考・引用文献

  • ことばの遅れの全てがわかる本 中川信子 P18、19、22、23
  • ことばの障害入門 西村辨作