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ガンマナイフ

当院では、平成9年6月よりガンマナイフによる治療を開始し、すばらしい治療効果が得られています。
例えば今まで治療効果を上げることが難しかった転移性脳腫瘍に対しては、十分な線量が照射されると、わずか1-2日の治療で93%の方に腫瘍が縮小・消失し、かつ副作用の出現率はわずか数%に過ぎませんでした。
脳の血管異常である脳動静脈奇形では、そのほとんどの方で血管異常の縮小・消失が観察されています。

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ガンマナイフの概要

脳にある病巣に対して、201個のコバルトからのガンマ線を集中させて照射を行うことで病気を治す治療法です。
病変部に正確にかつ限局して照射することにより、正常部位への被曝を最小限に抑えることができ、なおかつ病巣部に集中して照射することが出来るのです。
あたかもメスでえぐり取るように病巣部に集中して照射出来ることから「まるでガンマ線を利用したメスだ」ということでガンマナイフと呼ばれています。

ガンマナイフの構造

放射線ユニットは201個のコバルト線源を有し、本体の中心、半球上 部に位置しています。個々のコバルト線源からビームが照射され、0.1mm以内の誤差 という正確さで一点に集中します。線源の幾何学的配列と照準システムが病巣周囲にある正常細胞が吸収する線量を最小限に抑えます。また放射線ユニットは厳重にシー ルドされており、患者さまや医療スタッフが放射線に被曝するのを回避できます。

ガンマナイフの安全性
患部周囲組織への影響
当院で使用しているレクセルガンマナイフは、米国原子力制御委員会の、安全と効力に対する厳格な基準に準拠して設計されています。
患部に集中するガンマ線量に比べ、患部周囲のガ ンマ線量は急激に減衰するので、健康な脳組織への影響はほとんどなく、したがって 有害な後遺症の心配もほとんどありません。
どんな患者さまにも適用が可能
ガンマナイフによる治療には開頭手術や全身麻酔が必要ありません
したがって 余病や高齢のために、通常の手術に耐えられない方でも安心して治療を受けることができます。
ガンマナイフの正確性

綿密な計算による治療:レクセルガンマナイフはMRIやX線CTなどの検査結果を元に計算された治療計画に沿って、非常にシャープなガンマ線ビームを一点に集中し、3cm程度までの病変を治療します。
綿密な治療計画により、周囲の健全な脳、神経、血管などへの影響は最小限度にとどめることが可能です。

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どの様な病気に有効なのか?

ガンマナイフは機械の構造上、頭部の病変が治療対象となります。
また、脳内全体に広く分布するような病変には適応がなく、大きさも3cm以下のものに大きな威力を発揮します。
詳しくは治療担当の医師にお気軽にお尋ね下さい。

対象疾患
原発性脳腫瘍
良性腫瘍(聴神経腫瘍、髄膜腫、下垂体腫瘍など)
悪性腫瘍の一部
転移性脳腫瘍
ほとんどの転移性脳腫瘍に大きな効力を発揮します
血管奇形
脳動静脈奇型など
その他機能的脳疾患

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ガンマナイフの治療はどの様にするのか?

ガンマナイフの治療は原則として2泊3日で終了します。
治療前日の午後に入院していただき、治療に必要な検査を行います。
治療当日は、朝頭部をアルコールで消毒し(髪の毛は切りません)、フレームと呼ばれるものを装着します。
その後、治療部位を決定するために M R Iや X線CT の撮影を(病気によっては血管撮影も)行います。
治療プランが出来上がったら治療開始となります。この間、普通は約 2~4 時間程度で終了します。
治療翌日は退院となり、全く治療前の生活と同様に社会生活を過ごすことが出来ます

ガンマナイフによる治療手順

固定枠の装着(30分)
頭髪、頭皮の消毒後、局所麻酔下に固定枠を4本のピンで 頭部に固定します。なお散髪、剃髪は不要です。

病巣部の位置決め(30分~1時間)
特殊な目盛り付きのフレームを固定枠に装着して 、血管撮影、MRI、X線CTなどの検査を行い、病巣の位置、形状を把握します。

線量計画(30分~1時間)
病変の種類、位置、大きさ、形状により4種類のコリメー ターを組み合わせ、コンピューターを用いて線量計画を立てます。

照射(30~60分)
頭部に装着した固定枠を調整し、病変部が照射焦点に一致する 様固定します。線量計画に基づいて、1ないし数回の照射を繰り返し治療は終了です。

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ガンマナイフ治療を受けたあとは?

前項目で述べたようにガンマナイフによる治療は 1日で終了します。
退院日からは、治療前と全く同じ生活が出来ます。あとは、当院、脳神経外科外来又は、かかりつけの医師の元にこれまで同様に通院して下さい。
数ヶ月に 1回はX線CTかMRIの検査(患者さまによって若干異なります)を行って、治療の経過を確認して下さい。

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当院での治療実績

2008年8月現在
病名
脳動静脈奇形 179 6.0
聴神経鞘腫 132 4.4
髄膜腫 272 9.1
その他良性腫瘍 201 6.8
転移性脳腫瘍 1,949 65.5
神経膠腫 120 4.0
その他悪性腫瘍 52 1.7
その他 70 2.4
合計 2,975 100
症例 治療前 治療後
症例1 転移性脳腫瘍(74歳・男性)
肺癌の脳転移で、治療時は常時臥床ぎみで吐気、めまいがあった。治療後3週間ほどしてから自ら起床し、テレビを観たり、新聞を読むまでに回復した。右小脳にあった腫瘍陰影が、3ヶ月後のMRIでほぼ消失しているのが明瞭である。
症例2 聴神経腫瘍(53歳・女性)
左難聴を主訴に近医を受診し、聴神経腫瘍を指摘され治療目的にて来院される。ガンマナイフによる聴神経腫瘍の治療機序として、一般的に一時腫瘍が増大し、その後縮小していくとの報告がある。この症例でも同様の経過をたどっているのが明瞭である。
症例3 能動静脈奇形
治療後2年で異常血管が消失しています。

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